◎日本企業の中国市場開拓サポートビジネスの現状はいかがですか?
まさにこれからの分野です。いくつかの日本企業のお客様との提携はすでに発表されていますが、それ以外にもさまざまな引き合いがあります。生命保険分野の業務ソフトを中国向けにローカライズして販売したい、特定分野に限らずソフトやハードを広範に売り込みたい、など、業種や提携分野も実に多岐多彩です。
◎どんな目的でNeusoft と組もうと考える日本企業が多いのですか?
日本国内のIT市場規模は今後、急速に伸びることはないでしょう。グローバル市場への進出は不可避であり、中国はその最重要市場です。その中で、日本企業には日本などで成功したソフトウェア製品を中国でも販売したい、というニーズが強いです。また、ハードウェアの販売もあるし、自社の現地拠点に日本と同じシステムを組み入れたいとの要望もあります。
◎Neusoftは何を期待されていますか?
たとえば業務用のソフトウェア製品。中国語への対応は当たり前ですが、それ以外にも中国の各種制度や法律に合わせたり、ビジネスや社会の慣習に沿ってソフトウェアの内容自体を変える必要があります。とりわけ重要なのがインターフェイス、使い勝手ですね。この微妙な部分は日本人には難しく、多くの日本企業が中国で苦労するポイントです。このような商品の現地適応が第一です。
第ニには、広大かつ地域によって文化風習も異なる中国大陸で、現地の企業などに自社の商品やサービスを売っていくために必要なノウハウとネットワーク。これは中国本土で展開する中国企業にしか提供できません。
◎その2点でNeusoftには強みがある?
はい。Neusoft は中国最大のITソリューション・サービスプロバイダーで、全国40以上の主要都市にネットワークを展開。通信や電力、金融、製造業、医療、交通、教育・・・と、文字通り中国社会全般のITシステムやソフトウェアを支える存在です。このような広範囲の事業領域でNeusoft と競合する企業は中国にはありません。
さらに、2001年に設立した日本法人Neusoft Japanを窓口に、ソフト開発での日中合作の成功事例を積み上げ、この分野の先駆者となった実績があります。
つまり、日本企業のシステムやソフトに関する実務経験と、中国国内のシステム・ソフト業界での地位。この双方でナンバーワン、オンリーワンの立場にあるわけで、お客様にとっては中国で構築するシステムだけでなく、日本でのサポートも任せられる、ほかにない価値があるのです。

【写真】新卒の中国人社員向けにNeusoft 社内で開かれる日本語講座の様子(中国・大連)
◎Neusoft にとって中国市場開拓で日本企業と提携する意味は?
急激に変化・進化する中国IT市場でNeusoft が成功を続けていくには、日本のすぐれたシステムやソフトをどんどん取り入れ、サービスをレベルアップしていく必要があります。
日本企業の製品やサービスに足りない部分をNeusoft の国内向けのラインアップからプラスしてもいいし、その逆もできます。お互いが補完し合い、中国の顧客にベストな道を模索する。つまり、日本企業とNeusoft がWin−Winの関係で協業できるのです。
◎営業活動のフォーカスは?
まずはオフショア開発などで実績のあるお客様のニーズを伺いながら、徐々に拡大していく方針です。やはり、お客様のシステムやソフトに詳しいことが大きなアドバンテージになりますから。

【写真】Neusoft が経営するIT専門大学「東軟情報技術学院」で外国人講師から指導を受ける学生たち(中国・大連)
◎Neusoft のオフショア開発業務との関係は?
オフショア開発は、現在もこれからもNeusoftの日本市場での中核ビジネスです。オフショア開発でパートナーシップを深め、互いの企業風土や製品・サービスをよく理解してから中国市場進出という共同事業へ移行する。この成功モデルを確立したいと考えています。
◎ソフト開発で切り開いてきた日中合作の歴史を新たなステージに進化させる段階ですね?
私がNeusoft Japanに入社して10年。当初は中国Neusoftへ依頼する仕事は単純なコーディングでしたが、現在は中国側で概要設計をこなし、日本の顧客企業様に入ってメンテナンスや試験も当たり前に行います。
また、Neusoft JapanがブリッジSEとして機能することで、エンドユーザーの日本企業様から直接、受託する仕事が大幅に増えました。
この10年間、Neusoft が日本企業に提供する価値は、コストダウンから新しい付加価値の創造へと、劇的に変化しました。そして、これからのNeusoftは、日中両市場での全面提携、つまり、日本企業と中国市場・中国企業を結びつける役割を担っていきます。
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