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  December 2010
   

 

“グローバル&オープン”で世界市場へ挑む

―― Neusoftが描く 組込みソフトウェア開発戦略 ――

 

   さまざまなハードウェアの心臓部となる、組込みソフトウェア。その開発は、海外市場向けビジネスの中心として、Neusoftの発展を支えてきました。中国が「世界の市場」としての存在感を高めるいま、Neusoftの組み込みソフト開発ビジネスは何を目指すのか。本社で組み込みソフト開発を統括する、陳錫民・上級副社長兼最高執行責任者(COO)に聞きました。


陳錫民
上級副社長 兼 最高執行責任者

清華大学で博士号取得。在学中からソフトウェア開発ビジネスを始める。1999年入社。当初、わずか5人のチームでNeusoftの組込みソフト開発業務を始動させた。欧米の携帯端末メーカー向けの業務経験が豊富。2002年から日本企業との業務にも関与している。


◎Neusoftの組込みソフト開発業務の概要について

   最大規模となるモバイル端末向けでは、2010年に欧州企業を買収した結果、世界で2,000人を超える技術者を抱えています。カーナビなどの車載関連システム向けも1,500人以上を擁しています。これらに続くのが、デジタル家電やPCなどの各種IT製品向けとなります。
   Neusoftは創設以来、日本のお客様企業向けの業務をビジネスの中心に据えてきましたが、近年は欧米企業との提携を進めた結果、欧州や米国市場に直接、展開していくパターンが増えています。たとえば、欧米のオーディオ関連大手との提携により、欧州の世界的自動車メーカーにNeusoftのソフトウェアが活用されるようになりました。

◎設計などの上流工程までこなせる能力がNeusoftの強みだと聞きますが
   Neusoftの組込みソフト開発は車載関連から始まり、徐々に対象分野を拡大してきました。業務のステージも、当初の
コーディングからしだいに上流工程と呼ばれる設計段階へと拡張し、テストや検証を含む工程全体の管理へと発展してきたのです。
   このプロセスを通してNeusoftは、ソフトウェア開発能力の向上だけでなく、組込み先の製品(ハードウェア)に関する理解を深めることでトータルな提案力を備えました。また、世界で最も品質に厳しい日本企業とのビジネス経験は、Neusoftの品質管理システムをレベルアップしてくれました。
   さらにNeusoftは近年、M&Aを通じてグローバル市場でのR&Dや販売・サービス能力を向上させています。これも、お客様の満足度を高めることにつながっていますね。

◎ライバルと比べてNeusoftが持つ強みについて

   第一はソフトウェア開発における品質の高さ。第二は、お客様本位のサービスシステムです。これは、オンサイトとオフショアを融合させた開発モデルで、お客様とつねにコミュニケーションしながら、高品質かつ低コストの開発を実現させます。そして第三の強みは、Neusoftが優秀な人材の確保に成功していること。これは、人材育成への努力と投資を惜しまないことで実現しています。
   Neusoftは中国企業として、最も早い時期から、しかも最も大規模に、人材育成に取り組んできました。現在、Neusoftは中国国内(大連、成都、南海)に3つのIT専門大学(東軟情報技術学院)を運営しています。こうした大型投資には勇気が必要ですが、いま振り返ると、まさに正しい選択でした。

◎東軟情報技術学院ではどのような教育を

   東軟情報技術学院では、Neusoftへの入社が決まった学生を対象に『企業クラス』という研修制度を設け、卒業までの1年から1年半、実業務を想定した実践訓練プロジェクトに参加させることで、入社後の研修期間を大幅に短縮しています。このシステムは中国でかなり注目されていますが、われわれとしては、つねにライバルの一歩前に立ち、より早く、より先
に、という考え方を実践していることに尽きます。
   このような新卒人材の育成と確保のほか、入社後の社員研修・教育も重要です。そして近年、市場環境のグローバル化と変化のスピードアップにあわせてNeusoftは、外国企業の買収による即戦力人材の獲得にも乗り出しています。



◎中国国内での組込みビジネスの今後について
   非常に有望です。なぜなら、Neusoftがこれまで海外市場向けにソフト開発を行なってきたモバイル端末、車載関連システム、デジタル家電やIT製品、さらにNeusoft自身がメーカーでもあるデジタル医療機器といった製品分野は、今後、中国国内市場の主役になることが確実だからです。外国の一流企業とともに国際市場を切り開いてきたわれわれが、その経験とノウハウを活かし、今度は中国国内市場を開拓することになります。
   また、中国市場で自社のハードやソフト、サービスを販売したい外国企業に対し、国内でのネットワークを活用してサポートを提供するビジネスも有望です。すでにNeusoftと日本企業との提携が発表されていますね。

◎やはり中国市場の存在の大きさがカギですね
   私見ですが、近い将来、世界の消費や製品のトレンドは中国から発信されるようになると信じています。中国が世界最大の市場になれば、世界のメーカーは中国の文化や中国人の好み、慣習を製品に反映する必要に迫られます。すると、R&D拠点の多くは中国に置かれ、中国から最新のトレンドが世界へ発信されるようになるはず。そのとき、中国最大のソリューション・プロバイダーとして業界トップを走り続け、中国に適した製品・サービスを熟知しているNeusoftには、さまざまな面で大きなチャンスがあるでしょう。



◎最後に、国際市場での組込みソフト開発の展望を
   この前提で考えると、Neusoftがグローバルで果たす役割は今後、大きく変わるでしょう。つまり、ソフト開発という範疇を飛び出し、ハードウェア製品の企画・デザインから製造、ソフト開発、そして販売まで、トータルなプロセスを、世界の企業と手を組みながら仕掛けていく。世界における中国市場の重要性が増すほどに、その可能性が高まります。
   iPhone や google の成功から学ぶまでもなく、製品・サービスを大ヒットさせるためのキーワードは『グローバル』と『オープン』です。Neusoftは今後、世界全体を舞台に、目的や機能ごとに最適なパートナーとコラボし、互いのリソースを組み合わせ、顧客やユーザーにとって最善の価値を提供する。これがNeusoftのグローバル戦略の中核になるでしょう。


 

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